【コラム】後遺障害等級認定は弁護士か行政書士か

後遺障害の等級認定の申請は弁護士以外でもできる?

後遺障害等級認定の申請(被害者請求)について、弁護士の他に行政書士も扱っている場合があるようです。では、いずれに依頼するのが良いでしょうか?

これは、弁護士の方がお勧めです。理由は簡単です。なぜなら、交通事故の補償の話は全体としてみれば、法的紛争だからです。そして、法的な紛争は弁護士しか扱えません。被害者請求に関しては、書面作成業務だと捉えて扱う行政書士もいるようですが、しかし、その後保険会社と交渉することは当然弁護士でないとできません。

紛争案件を扱えるのは?

 また、行政書士は紛争案件を扱えないので、「もし12級が取れたら慰謝料と逸失利益はいくらくらいになりますか?」というような質問にもアドバイスができないはずです。なぜなら、それは法的紛争であるので、行政書士が扱ってはいけない部分であり、また、実質的に考えても、同じ等級でも「赤い本」の基準に機械的に当てはめればよいというものではなく、事故の態様、治療の経過や症状、業務内容、既往症、など様々な要素を考慮して決まるものであり、交渉や訴訟などに慣れている弁護士でないと回答できないはずです。

 また、そもそも、14級でも取れるかどうか微妙な場合がありますが、そういうときでも、もし認定されれば交渉や訴訟によりどれくらいの慰謝料や逸失利益を得られる見込みがあるか、もし認定を得ずに現状で交渉したらどれくらいが可能なのか、を説明できないと、被害者請求をすることがお勧めかどうかも判断できないです。そして、交渉や訴訟の場合の見込みについて説明できるのは弁護士だけなのです。

異議申立ても弁護士にご相談を

 これは、異議申し立てについても同様です。すなわち、非該当だったり、考えていたより軽い等級での認定だった場合に、異議申し立てをするかどうかの判断のためには、異議申し立てが通る可能性があるかどうか、通りやすくするにはどうすればよいか、の他に、通った場合に補償として得られる額がどれくらい増えるか、という目途について説明も重要なはずです。そういった話は、後遺障害が認定された方についての案件を多く扱っている弁護士にしかできないことです。本を見れば出ていることばかりではなく、交渉の現場での経験も重要なのです。

 もちろん、行政書士は、「認定が得られたら後は弁護士に任せる」というでしょう。しかし、相談に来られた方は、その前に、後遺障害等級認定が得られたらどうなるのか、何級だといくらくらいの補償が得られる可能性が高くて、非該当ならどうなのか、という見込みも聞きたいはずです。そのような、問題全体についての相談に応じることができるのは弁護士だけです。

 

交渉を代理で行なうことができるのは弁護士

 そして、もし被害者請求だけ行政書士に依頼しても、その後の相手方保険会社等との交渉は弁護士しかできないので、結局、弁護士に依頼することになります(ご自身でするなら別ですが)。そうであれば、最初から弁護士に依頼する方が途中で依頼先を変える必要もないため、望ましいと思います。

*140万円以下の場合は一部の司法書士も扱えますが、後遺障害が認定された場合はほとんどの場合それを超える額を請求することになると思います。

 交通事故のことで悩んでおられる方は、お近くの弁護士にご相談いただくことをお勧めします。なお、当事務所は立川にありますので、このいずれかにご来訪可能な交通事故被害者の方はぜひご相談ください。(事故による負傷などの理由で来訪が難しい場合は、ケースによっては出張相談が可能ですので、まずはお問い合わせください)

 

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