利息(遅延損害金)

交通事故の損害賠償金には、本来は、利息(遅延損害金)が付きます。なぜなら、不法行為に基づく損害賠償請求権(民法709条)は不法行為(事故)と同時に発生するので、直ちに支払われるべきところ、実際は症状固定後など、ある程度時間が経ってから支払われるため、その間の利息(遅延損害金)の請求ができるわけです。これは民法の定めに基づくものです(改正前の419条、404条)。令和2年(2020年)3月31日までの事故だと年5%、令和2年4月1日以後の事故だと年3%で計算することになります。これは民法の改正により民事法定利率が変化したことの結果です。

 なお、利息(遅延損害金)は理論的には請求できるのですが、保険会社との交渉の際にはそこまで請求することは一般的ではありません。ただ、交渉が成立せずに裁判になった場合には、訴状には記載します。判決になれば、認められると考えられます。一方、訴訟中であっても和解の場合は、含めずに和解をする場合もあります。

 このように、交通事故の損害に対する利息(遅延損害金)は理論的には認められるものの、交渉で解決する場合には含まずに示談をすることが多く、訴訟になってから問題となるのが一般的です。被害者側に有利な話ですので、訴状を出すときには遅延損害金の請求も書き落とさないように注意が必要です。

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