自営業者の場合も交通事故により休業した場合は、休業損害を請求できます。その場合、基礎収入は前年の収入の申告によるのが原則です。
ただ、自営業者の場合には、いくつか問題もあります。
代表的な問題点として、
・起業したばかりであるなどの理由で前年分の申告がない場合、基礎収入の算定が難しい
・売り上げが増加中だった場合にそれを反映してもらおうとすると立証が大変
・休業期間の立証が難しい
というようなことが挙げられます。
まず、前年分の申告が使えない、あるいはそれとは異なる基礎収入を認定してもらいたい場合は、帳簿などにより立証する必要があります。もし、申告がない場合には、賃金センサスによる数値でしか認めてもらえない場合もあります。また、休業期間ですが、主婦の場合と同様に、診断書や診療報酬明細書、車の修理の見積もり、などで休業の必要性があったことを立証していくのが効果的だと考えられます。
また、休んだことで経費が掛からなかった場合は、その分は差し引くように求められることがあります。これについては、固定費についてはともかく、営業することで発生する変動的な経費については差し引くのが基本だと考えられます。