【コラム】弁護士が医師に意見をうかがう場合について

交通事故のご依頼を受ける中で、医学的な争点について医師に意見を聞いてみたい、という場面があります。そんなときには、弁護士から医師に、お手紙を送ったり、場合によっては面談をお願いすることもあります。具体的にどんな場面か、このコラムでは書いてみたいと思います。

 

1 症状固定が争われた場合

 例えばむちうち症の場合、相手方保険会社が「事故から半年たったので症状固定としてください。来月からの治療費はもう支払えません。」等と言ってくることが少なくありません。しかし、症状固定かどうかは、「事故から半年」というような一律な基準で決まるものではなく、被害者一人一人の個別具体的な事情を見て、治療の効果が出て症状の改善がみられるかどうかにより決められるべきです。そこで、日頃から被害者の方の治療状況を把握している主治医に、「症状固定かどうか」と「その理由」について、意見を伺うことがあります。医師が、症状固定ではないとの意見の場合には、その旨の意見書を書いてもらい、これをもとに相手方の保険会社と交渉を行います。仮に、裁判まで発展した場合にも、医師の意見書は、1つの重要な証拠になります。

 

2 診断書等の書類について加除訂正を求める場合

 弁護士が診断書等の書類を細かくチェックしていると、記載が欠けているのではないか、矛盾があるのではないか、と思わる点が見つかることがあります。もちろん、加除訂正をするか決めるのは医師なので、弁護士としては「ここは〇〇ではないかと思われるのですが」と問題提起をし、医師に書類の内容を見返してもらうきかっけを作ります。

例えば、事故により「足と腕」を怪我したのに、診断書には「足」の怪我しか記載がなかったので、「腕」の怪我について、追加してもらったことがあります。

また、自賠責の書式の診断書には、症状の経過について「治ゆ 継続 転医 中止 死亡」の欄に〇をつける欄があるのですが、後遺障害等級申請を行おうとしているにも関わらず「治ゆ」に〇が付けられていたこともありました。これは後遺障害等級申請を行う(=症状が治らずに残っている)ことと矛盾してしまいますので、等級認定の申請を出す前に、訂正してもらったこともありました。

 

3 画像について詳しく知りたい場合

担当医師が「MRI画像で異常がある」と診断しているにも関わらず、後遺障害等級認定の申請を出すと「MRI画像上異常がない」という真逆の判断をされてしまうことがあります。このような場合、担当医師が、どの画像のどこを見て、どのような異常があると判断されたのかを詳しく教えていただく必要があります。弁護士が病院に出向いて医師と面談をし、実際に画像を見ながら説明してもらうこともありますが、文書で回答してもらうこともあります。そして、医師の説明をもとに、等級認定を不服として異議申し立てを行うかどうかを決め、意見書等の書類を準備していくことが多いです。

 

以上、このコラムでは、弁護士が医師に意見を聞く具体的な場面を、いくつか挙げてみました。交通事故のご依頼を受けていると、争いになっているポイントについて、医師の意見書等を提出できれば、有利になることが少なくありません。交通事故を弁護士に依頼された場合には、このように積極的に必要な資料を用意する活動も行いますので、どうぞ安心してお任せいただきたいと思います。

 

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